町の妖怪
怖さ:1
出没地域:和歌山県某所
Aさんのアルバイトは大浴場の掃除。その日もお客さんの利用が終わったのを確認してから、風呂場の床をデッキブラシで擦っていると、何やら湯船に人影が…。湯煙の中、目を凝らすと、湯船に老人が一人浸かっている。Aさんは慌てて老人に非礼を詫びると、老人は「かまわん、かまわん」と寛容に笑いながら湯船の中へ消えた。老人がおぼれると思ったAさん、すぐに湯船を探したが老人の姿はどこにもなかった。早速、このことを報告すると、従業員たちはこぞって、「それは○○さんやわ」という。何でも常連のお客様で、亡くなってからも温泉に入りにくるのだそうだ。
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(ニュース和歌山/2025年1月25日更新)