《回答者》
◆眼 科
𠮷村眼科
𠮷村 利規院長

 新年度を迎え、子どもたちの眼科健診が始まりました。検査の結果、視力の低下を指摘され、眼科を受診する児童生徒が増えています。

 裸眼視力が1.0未満の子どもは、小学生では全体の約4割、高校生では約7割に上るという統計結果があります。近視になると黒板が見えづらく、メガネが必要になります。

 子どもの近視の増加には、ライフスタイルの変化が大きく関わっていると考えられています。顔を近づけてテレビやスマホを見たり、本を読んだりといった、日常的に目を使い過ぎる習慣や、外遊びの減少などが指摘されています。近視は、その進行度合いにより、将来の白内障や緑内障、網膜剥離の発症率が上がるといわれています。  

 近視の予防には、目に負担をかけないことが重要です。パソコンやスマホ、本などは、目から30㌢以上離します。また、30分見たら20秒以上遠くを見て、目を休ませましょう。さらに、1日2時間は屋外で過ごすことも推奨されています。

 近視の進行を抑制する効果が認められた点眼薬が、4月から発売されました。ただ、保険適用ではない自由診療となるため、治療は高額になります。興味のある方は、かかりつけの眼科専門医にお尋ねください。

(ニュース和歌山/2025年4月27日更新)