黒潮がすぐそばを流れる串本は、魚の種類が豊富で和歌山を代表するダイビングエリアの一つ。その海でサンゴに集まる魚達を支配しているのがアザハタです。クロホシイシモチやキンメモドキの魚群を狙う赤く大きな姿は、雑誌などで目にされたことがある方もいるのではないでしょうか?
アザハタは、サンゴ一帯を縄張りにして、そこで生活する小魚を食べて暮らしています。一方で、ミノカサゴなど他の肉食魚が縄張りに入ると激しく追い払い、小魚たちを守ります。
50㌢ほどの大きな成魚に対して、幼魚は黒っぽく地味な体色で(徐々に赤くなります)、とっても臆病。秋冬に注意深く観察すると岩陰に隠れる幼魚の姿を見ることができます。(第2・4水曜号掲載)
写真=体長10㌢ほどに成長したアザハタの子ども
(2016年11月9日号掲載)