自然保護や環境対策に積極的な団体を表彰する栃木県佐野市主催の田中正造記念賞。10月14日、大賞に当たる佐野市長賞に、海南市の自然回復を試みる会・ビオトープ孟子が選ばれた。

 1998年発足の同会は、海南市北東部の孟子地区で耕作放棄地にとんぼ池を造り、また、無農薬での稲作、そば栽培などを行うことで、里山の景観と生物多様性を守ってきた。また、次代を担う地元の小中学生や大学生らと共に生物調査に取り組んでいる。

 賞の名前にある田中正造は、足尾銅山鉱毒事件で被害者救済に尽力した人物。ビオトープ孟子の有本智さんは「昔から存じ上げている田中正造さんの名前が入った賞をいただけ、水田の復元を中心とした活動が認められて光栄です」と喜ぶ。

 なお、同会は毎年6月の田植えの際、着用する早乙女衣装の購入費への寄付を、クラウドファンディングで呼びかけている。10月30日午後11時締め切り。詳細はHP(https://readyfor.jp/projects/13766)。

写真=毎月1回開くわんぱくクラブ

(ニュース和歌山/2017年10月28日更新)