和歌山市の園部から府中に至る地域に計画されている大規模ソーラー発電施設について、地元住民らで作る「いずみ山系の巨大太陽光発電を考える会」の25人が7日、和歌山県庁を訪れ、設置に必要な林地開発許可を出さないよう、3409人の署名を仁坂吉伸知事あてに提出。代表世話人の原道範さんが「再生可能エネルギーの活用が地域の環境破壊につながるのは本末転倒。山の保水力低下は避けられない」と訴えた。

 予定地は和泉山脈南側斜面。六十谷駅近くを流れる千手川の西側75㌶弱に三重のサクシードインブェストメントが48㍋ワット、東側132㌶に東京のTKMデベロップメントが76・6㍋ワット発電施設を計画する。

 事業主体は異なるが、細い川を挟み両側の森林が大規模伐採された場合、「豪雨時は土砂災害や洪水の危険があり、除草剤による地下水汚染が懸念される」と住民らが5月13日に考える会を結成、署名を集めてきた。

 県は「いずれの計画にも調整池が予定されている。申請が出されれば、内容に応じ、それぞれ厳正に対応する」と答えた。

 考える会は、今後も署名活動を継続し、環境への影響など勉強会を開く方針だ。

(ニュース和歌山/2017年6月17日更新)