2015年に行われた紀の国わかやま国体レスリング競技の県チーム優勝に大きく貢献した高校生4選手が2月28日、岩出市で、子どもたちとその保護者ら約50人に日ごろ行っている練習を披露した。その一人、和歌山北高校3年の吉田隆起選手は「野球やサッカーのように長時間の対決ではなく、数分で勝敗が決まるレスリングのおもしろさを感じてもらいたい」と笑顔を見せていた。
総合型地域スポーツクラブのサン・スマイルいわでが「目標を持って努力してきた選手たちから、子どもたちへのメッセージを」と企画。国体で頂点に立った吉田選手と三輪優翔(ゆうと)選手(和北2年)、宇井大和選手(新宮3年)、準優勝した堀江耐志選手(和東3年)が参加した。
この日は高校全国トップレベルの選手たちが普段、どんな練習をしているのかを見てもらいながら、レスリングのルールや技、全身を攻められるフリースタイルと、上半身だけ攻撃できるグレコローマンスタイルの違いなどを紹介した。最初のウォーミングアップ、マット運動で選手がバク転やバク宙を見せると、会場は身体能力の高さにどよめいた。
続いて技の紹介。下半身も攻められるフリースタイルでは相手の足をねらったタックルなどを、一方、グレコローマンスタイルでは巻き投げ、首投げ、反り投げほか多彩な投げ技を次々と実演した。興味津々に見ていた山口小学校5年の茂野颯良(そら)くんは「みんな動きが素早く、グレコローマンはすごく激しかった。将来はレスリングでオリンピックに出場したい」と目を輝かせていた。
ダイナミックな投げ技を披露した堀江選手は「レスリングはメジャーなスポーツではなく、小さい子はあまり知らないでしょうが、魅力を少しでも知ってもらえれば」と願っていた。
写真=国体選手がハイレベルな技を披露した
(ニュース和歌山2016年3月5日号掲載)