16043003_fukko

 来年移転する和歌山市七番丁の伏虎中学校跡地利用を考える市民団体「みんなで伏虎中跡地を提案する市民の会」が23日、案を発表した。昨年10月に市民30人で取り組んだワークショップの結果を元に、同会メンバーが半年かけて作成。橋本雅史代表世話人は「伏虎中跡に何ができるのか知らない人は多い。いつの間にか建物ができていたというのでなく、自分たちが使いたいものを考えました」と話している。

 伏虎中跡については、市が市民会館移転と県立医大薬学部誘致に向け、完成予想図を作成して計画を進めている。しかし、「市民の意見が十分に反映されているか」と疑問を抱いた橋本さんらが、「自分たちがほしいのは何か」を考えようとワークショップを開き、参加者が意見を出し合った。

 この結果を「お城との一体利用」「みんなが集える広場」「まちなか居住で日常使用」など7つのキーワードに集約。「人の駅」をテーマに決めた。

 まとめたのは2案。まず、伏虎中跡の施設から周囲に広げたいとの思いこめ、「和歌山0番丁」と名付けた。木をイメージした大、小ホールと、3階建ての施設を建設。デッキ部分を市役所前から和歌山城西の丸広場までつなげて、施設から車道を通らず行けるように計画した。

 もう1案は、「つどう・つくる・つなぐ人の駅」がテーマ。現在の校舎を再利用するもので、カフェや展望浴室、フィットネスクラブ、学習室などを配置し、市民会館機能は持たせない。

 いずれも、城の堀と市堀川の間に人の流れをつくることを念頭に、敷地の真ん中を南北に貫く道を提案している。

 同会は今後、修正を加えてホームページなどで公開すると共に、尾花正啓市長に提出する。

写真=自分たちの提案を説明する橋本さん

(ニュース和歌山2016年4月30日号掲載)