イタリア・ナポリに本部を置く「真のナポリピッツァ協会」の認定店に、和歌山市中のイタリアンレストラン「イル・リトロボ」が県内で初めて選ばれた。ナポリの老舗店で修業を積んだ岡﨑祥幸さんが2014年にオープン。岡﨑さんは「開店から2年目に入るタイミングで初めて審査に挑戦しました。和歌山でもっと本場の味を発信していきます」と意気込む。
同協会は1984年に発足。世界中で伝統の職人技と味を後世に伝えるため、特徴である縁の膨らみや、手のみでの生地の成形、薪窯での焼き方、食材など厳しい審査基準を設ける。今回で協会認定店は世界で606店、日本は64店になった。
イル・リトロボは昨年末に応募し、ビデオ審査を経て今年3月、日本支部役員の前で、トマトやオレガノを使ったマリナーラ、チーズがのったマルゲリータを作り合格。4月18日に広島で開かれた授与式で、世界共通の通し番号が付いた認定店の看板を与えられた。
岡﨑さんは星林高校卒業後、ホテル勤務を経て23歳でイタリアへ渡り、名店「スタリータ」で修業を積んだ。ニューヨーク、東京、福岡のイタリアンレストランの立ち上げに携わった後、故郷で開店。メニューはピザだけで30種類以上に上る。
最近は小学校での出前授業やイベント出店を始め、普及に一層力を入れる。岡﨑さんは「小学生から質問を受けたり、真剣な顔でピザを作る姿を見るとうれしい。店だけでなく、様々な場所で伝え、今まで以上にぶれずに進んでいきたい」と気持ちを新たにしている。
午前11時半~午後3時、6時~11時。月曜と第1日曜休み。同店(073・480・6350)。
写真=県内初の認定店に選ばれた岡﨑さん(右端)
(ニュース和歌山2016年5月14日号掲載)