創立20年を迎えた男声合唱団ほえーるが定期演奏会を5月28日(土)午後2時、県民文化会館大ホールで開く。中村協二団長(74)は「平均年齢70歳ほどの高齢合唱団ですが、『もう年や…』を禁句にし、声を合わせるだけでなく心も通わせる〝メンタルハーモニー〟を心掛けて練習に励んでいます。演奏会では若々しい声で歌い上げたい」と張り切っている。
1996年、県庁合唱団(男声)として発足。翌97年7月、ビッグホエール(和歌山市手平)の開幕イベント「銀色クジラの時間旅行」にコーラス隊の一員として出演した。直後の9月、コーラス隊に参加した県職員以外も加わって活動していくことに。団名はビッグ〝ホエール〟が結んでくれた縁であることから、大きな声で歌う〝ほえる〟をもじって「ほえーる」とした。
1年半に1回のペースで定期演奏会を開くほか、県合唱祭や関西男声合唱祭「バッカスフェスタ」などに毎年参加している。高校野球やバレーボールの壮行式で出場校の校歌を披露、昨年は紀の国わかやま国体・大会の開・閉会式に出席し、力強い歌声で選手にエールを贈ってきた。
現在、会員は男性ばかり39人。毎週土曜に和歌山市内でハーモニーに磨きを掛ける。創設時からのメンバーで、最年長86歳の二越和勇(かずお)さんは紀の川市名手市場から毎週、1時間かけて練習に通う。「20年で団員の入れ替わりはありますが、人を思いやる気持ちの豊かなメンバーばかりですね」とほほ笑む。
節目の年の定演では、メンデルスゾーンの男声合唱曲をドイツ語やラテン語で歌うほか、日本民謡や『遙かなるロシアの大地~ロシア音楽メドレー』を披露し、最後は男声合唱のバイブルとも言える『月光とピエロ』で締める。
2007年から指導する指揮の五十嵐嘉紀さん(38)は「年齢は高いが、声は若々しいのが特徴。気持ちが若いからだと思います。和歌山ではめずらしい男声合唱の魅力を知ってもらいたい」と意気込む。
500円。中村さん(073・445・0222)。
写真=前回の定期演奏会
(ニュース和歌山2016年5月14日号掲載)