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 価値あるアイデアを広めるイベント「TEDxワカヤマユニバーシティ」が6月19日(日)、和歌山市栄谷の和歌山大学観光学部棟で開かれる。宇宙開発に取り組む研究者や丹生都比売神社の宮司、20代の投票率向上を図る京都の学生団体主宰者ら県内外の10人が、取り組み内容と活動を通して得たことを訴える。実行委の観光学部3年、小幡和輝さんは「TEDで発信すれば、本当に良いアイデアなら全世界に広まるはず」と話す。

 TEDは1984年にアメリカで設立された団体で、名称は「技術」「娯楽」「デザイン」の頭文字に由来する。「世界を変える価値あるアイデアを広める場」となるよう、各地で講演会を実施し、10年前からはインターネットで講演の模様を発信。発表者には、ビル・クリントン元アメリカ大統領、ロックバンドU2のボノら著名人も多い。

 TEDxは、TEDの許可を得てイベントを実施する集まり。日本では2009年の東京を皮切りに、大阪や名古屋などで実施された。

 和歌山で初めて開催する小幡さんは、和大教授や学生らと実行委を結成。「文化」をテーマに人選を進めた。「取り組みの中で、『こうひらめいた』『こんな失敗から、これが生まれた』との内容を必ず盛り込んでもらいます」との考えだ。

 発表者の1人、和大宇宙教育研究所の秋山演亮(ひろあき)所長は「世の中をどう生きるかをテーマに、宇宙開発でも他のことでも、思いをどう人とつなぎ、どう協力してゆくか」を話す。

 ほか、那賀高校在校中に450人を動員する講演会を主催した和大生、東京の学生専用フリースペース運営者や女性下着メーカーを立ち上げた女子大生デザイナー、岡山に新しい染色法のジーンズ工場を開設した学生らが登壇する。小幡さんは「地域から文化を発信し、新しい文化をつくるきっかけにしたい」と思いを込める。

 午後1時〜7時。5時から発表者を交えた懇親会。5000円、当日7000円。定員80人。実行委(tedxwakayamauniversity@gmail.com)。

写真=TEDx和大を企画した小幡さん

(ニュース和歌山2016年5月21日号掲載)