着物で街歩きしませんか──。和歌山市の着物好きの女性3人でつくる「着物de地域活性プロジェクト KIYORA(きよら)」が24日(日)、JR和歌山駅前のわかちか広場で着物のファッションショーと、着物で市街地の協賛店へ行くと特典がもらえる初の催し「つれもて着よら」を開く。植野千惠子代表は「和歌山を着物姿の人でにぎわう街にしたい。城下町の風情を取り戻す一翼を担えたら」と意気込んでいる。
小学校の教諭をしていた植野さんは20年前、母親が昔よく着物を着ていたことを思い出し、実家のタンスに眠っていた母親の着物を試着したところ、「洋服にはない特別感」を覚え、とりこに。以来、友人との外出やスーパーへの買い物の際と普段着として楽しみ、退職後に着付けの資格を取得した。
京都の街歩きイベントに参加する中、「着物は街の風情を彩り、地域の活性化につながる」と発見。「城下町の和歌山で広めよう」と、着物好きが集まる食事会で出会った2人と今年4月にKIYORAを発足させた。6月には小学校で試着体験会と、メンバーが得意な能と落語を着物で披露するワークショップを開いた。
7月24日の初イベントでは、着物か浴衣で協賛店に行くと割引や特典を受けられるよう、飲食店やネイルサロン、ホテル、呉服店などに協力を依頼。26店がKIYORAの熱意に共感し、協力する。午後2時からは、わかちか広場で着物のファッションショーや和歌山を拠点に活動するシンガーソングライター、浦部陽介さんのライブ、スタジオ・ベルームによるジャズダンスなどがある。
今後、年2回の開催を計画しており、協賛店の増加を目指すほか、学校でのワークショップを企画する。植野さんは「タンスに眠っている昔の着物やリサイクル品で売られている物を活用すれば、着物を普段着として気軽に取り入れられる。着物文化を若い子たちに伝え、和歌山に来る外国人にも発信していきたい」と望んでいる。
協賛店掲載のチラシはロイネット、グランヴィアなどで配布。KIYORA(turemotekiyora724
@docomo.ne.jp)。
(ニュース和歌山2016年7月2日号掲載)