和歌山を拠点に活動する音楽ユニット「PROP♪女子部」がミニアルバム『羅布MIX3 PROP♪女子部』を発売した。アルバムのカバーや歌詞カードに和歌山市西庄の障害者支援施設、綜愛苑の利用者が描いた絵を採用した縁で、6月30日に同施設でコンサートを開催。ユニットの作詞作曲を手がける羅布陽介さんは「純粋な気持ちが絵からにじみ、自分が子どもだったころを思い出します。作品を通じ、障害への理解が広がれば」と願っている。
同市にスタジオを構え、地元にちなんだ楽曲を多数手がける羅布さん。スタジオで教室を開き、生徒の十詩さん、ヴィアンさんとユニットを組む。今回は、「散歩道」「公園遊び」などをテーマに子ども向けの曲を作り、同施設が発行するカレンダーに載っていた利用者の絵のタッチがイメージに合ったため、曲に合わせた絵を依頼した。
描いたのは利用者でつくるコーラスグループ「ピュアハート」の30~60代で知的障害がある28人。仕上げた14枚は、カラフルな色使いで描かれたにぎやかな公園、笑顔で散歩を楽しむ女の子など力作で、スローテンポで日常風景を歌う『空もいいな』『散歩道』の歌詞に添えた。施設スタッフの出村委史(ともふみ)さんは「CDに採用されるのが楽しみで、力強く描いたり、色にこだわったりと熱中して仕上げました。芸術に障害の有無は関係なく、これからもコラボレーションしたい」と喜んでいた。
アルバムはライブ会場などで販売。1296円。羅布さん(073・413・0055)。
写真=綜愛苑利用者の絵の前で歌うPROP♪女子部
(ニュース和歌山2016年7月9日号掲載)