県いちご生産組合連合会が県オリジナル品種のいちご、まりひめの中でも粒が大きく完熟したものを厳選し、「まりひめプレミアム」として12月下旬に出荷を始めた。高級感を出した箱入りで、まりひめのさらなるブランド化を目指す。県果樹園芸課の新田佳範主任は「都心部の百貨店や果物専門店での販売を目指し、まりひめ全体をけん引していく存在にしたい」と意気込んでいる。
まりひめは章姫(あきひめ)とさちのかを交配し、2010年に品種登録された県オリジナル品種。大きめで糖度が高く、切っても断面まで赤いのが特徴だ。県内の認知度は高まっているが、県外への流通が進んでおらず、価値を高めて需要を増やそうと、プレミアムを打ち出した。
プレミアムは、通常のまりひめが27㌘前後に対し、35㌘以上が条件。糖度9度以上で、ヘタ近くまで赤く色付いているなどの基準がある。愛称を「毬姫様(まりひめさま)」とし、9粒、12粒の箱入りを12月~2月の期間限定で出荷する。12粒入り5000円程度での販売を目指す。
12月に東京の果物専門店で行った発表会では「大きく、見栄えがするうえに甘く、香りも良い」「ジューシーで食べた後に余韻が残る」と好評だった。
(2017年1月7日号掲載)