武家屋敷の遺構、旧紀州藩士邸長屋門の岡公園(和歌山市岡山丁)への移築が完了した。周辺整備を含めた完成は今夏だが、城下町の風情をかもす新スポットとして花見客の目を引いている。
長屋門は、江戸末期、紀州藩士の大村家が同市有田屋町に屋敷とともに建築。明治期に堀止東へ移され、2014年に取り壊しの話が浮上し、和歌山県が移築を進めていた。
木造平屋建て、幅25㍍、奥行き8㍍となる。平らな瓦を打ち付け、網目にしっくいを施した外壁「なまこ壁」が特徴で、県文化遺産課は「格式のある建物の象徴。県内でも珍しい」と話している。
(ニュース和歌山より。2017年4月8日更新)