和歌山市納定の宮北小学校5年生32人が5月23日、岩出市中島の紀の川で、アユ900匹を放流した。和歌山西ライオンズクラブが毎年、同小の児童に、川魚の習性や、稚魚から立派なアユに成長する命の素晴らしさを学んでもらおうと開いている。
放流したアユは紀の川漁協がブラックバスなどに食べられるのを防ぐため、10㌢まで育てたもの。児童はバケツに入ったアユを水面に運び、「いってらっしゃい」と元気に川へ泳ぎ出すのを見送った(写真右下)。水のない岩場に迷い込んだアユをつかんで、深いところへ救出する子もいた。
島悠晴(ゆうせい)くんは「大きくなってまた帰ってきてほしい」。同クラブの藤田元人会長は「紀の川は飲み水にもなり、みんなの生活を支えている。放流を通じて、この川にたくさんの命が息づいていることを知って、川の環境を守っていってほしい」と願っていた。
(ニュース和歌山より。2017年6月3日更新)