2018年3月で休校になる和歌山市吉原の安原小学校吉原分校は6月6日、学校近くの水田でどろんこ大会を開いた。近隣住民や保護者に見守られた児童7人が、泥にまみれて競技を楽しんだ。坂本佳世子教諭は「毎年、子どもたちが楽しみにしている行事。地域の人たちに愛されて育った経験を大切な思い出に残してほしい」と話していた。
1897年に開校した同分校。4年生以下が通い、50年以上前は100人以上が在籍したが、近年は、少子化に加え学童保育がある本校を希望する児童が増えており、今年度の入学生は1人だけだった。運動会やおでんパーティーなど住民と一緒に楽しむ行事が多く、どろんこ大会は農業を営む東良次さんの協力で、8年前から田植えの前に開いている。
快晴に恵まれたこの日、田んぼに到着した子どもたちは早速裸足に。「冷た~い」「ここ深いで!」と足をとられながら歓声を上げ、土を投げ合ったり、追いかけっこしたりした。間もなく泥まみれになり、リレーや相撲、綱引きなどの競技を教員、地元住民と一緒に満喫した。
4年の牛場涼太くんは「泥合戦が楽しかった。またやりたい」、時田紗佑(さすけ)くんは「毎年楽しみでした。最後なので目一杯遊びました」と笑顔。東さんは「1年生の時はぎこちなく歩いていた子も、成長すると泥に飛び込んではしゃぎます。毎年この笑顔が楽しみだったので寂しくなりますね」と子どもたちを見つめていた。
写真=泥まみれになりながら、相撲を楽しむ児童たち
(ニュース和歌山/2017年6月17日更新)