北野上小〜大きな太鼓たたいたよ
海南市孟子の北野上小学校で6月9日、湯浅町の和太鼓奏者、嶋本龍(りょう)さんを招いた出前授業が行われ、5、6年生33人が体験した。日本文化に触れるため、6年前から毎年行っている。片桐宏校長は「練習を始めた時と、30分後では音が違った。太鼓をたたく面白さや気持ちよさを味わってもらえてうれしい」と話していた。
まず、嶋本さんから「足を開いて、腰までバチを下ろす」「太鼓から少し離れて、腕を手首からまっすぐ上げ、ひじから思い切り振り下ろす」と説明を受け、児童たちは天井に向け懸命に腕を伸ばした。続けるうち、初めはバラバラだった音は、ひとつの大きな音になった。
この後、6つの太鼓を円形に並べ、それぞれの太鼓を1人ずつ8回打って、別の太鼓に走って打つゲームを楽しんだ。テンポが上がるにつれ、児童たちはぶつかりあいながらも、楽しそうにたたいて回った。最後は直径110㌢の大締太鼓で、勇壮な音を響かせた。
6年の久保田英也くんは「最初に先生の演奏を聞いた時、自分が打ったら小さい音なのかなと思ったけど、大きな音が出てびっくりした」。酒井瑠菜さんは「普段こんなに大きな太鼓に触れる機会がないので、楽しかった」と満足げ。
嶋本さんは「今年は技術や伝統を重視した練習ではなく、ゲームの要素を取り入れてみました。45分という短い時間でしたが、みんなに楽しんでもらえて良かった」と目を細めていた。
加茂川小〜51年の歴史 金管バンド
海南市下津町小松原の加茂川小学校では週2回、5、6年生40人全員が金管楽器の練習を行っている。現在は9月の「たそがれコンサート」に向けて練習に励む。
金管バンドは同校の前身、加茂川第1小学校の鼓笛隊がルーツで51年目。校内のたそがれコンサートや運動会、校外の下津町総合文化祭で演奏する。楽器はトランペットやトロンボーン、アルトホルン、鉄琴、木琴などで、指揮も児童が担当する。
6月9日は、全体で演奏するパートを確認。川口早紀子教諭から「出だしのタイミングを合わせるように」とのアドバイスを受け、パートの頭を繰り返し吹いた。タクトを振る6年の谷所(たんじょ)翼さんは「私は背が低いので指揮棒をまっすぐ持ち、胸より高いところでみんなに見えるように心がけています」とこだわりを語る。
ユーフォニアムを担当する6年の浦琉晶(りゅうせい)くんは「力強い音が出るので好きです。全員の音がそろうと迫力があります」、大太鼓の橋詰竜弥くんは「強弱をつけるのが難しい。曲の締めの部分が見せ場です」と目を輝かせていた。
写真=音を合わせるため何度も練習
(ニュース和歌山/2017年6月17日更新)