各地の小学校で運動会が行われる中、和歌山市今福の今福小学校では5、6年生80人が伝統の踊り「今福ソーラン」を披露した。

 体育の研究授業を30年以上続ける同小。学習指導要領に盛り込まれるダンスを取り入れるため、15年前に組み体操をやめ、テレビドラマ「3年B組金八先生」で知られるようになった踊り「南中ソーラン」をアレンジした「今福ソーラン」を毎年続けている。

 手作りの黒はっぴでそろえ、大漁旗を先頭に引き締まった表情で入場した子どもたち。前半は、Jポップや洋楽に合わせて3段ピラミッドを作り、ボディパーカッションを披露した。この後、三味線の音と共に「構え」のポーズ。腰を落として網を引く動作や、かごを抱える動きなど全身で踊り、最後のポーズが決まると客席から拍手がわき起こった。

 5年の加畑麻里さんは「低学年のころからかっこいいとあこがれていました。初めは緊張しましたが、拍手を聞いてほっとしました」。6年の中池紘大くんは「練習より細かな動きがうまくできました。後輩たちにこの伝統を継いでもらい、完成度を高めていってほしい」と願っていた。

 亀位直規校長は「一生懸命に踊ることで自信を持て、低学年からも尊敬される。地元の人たちも楽しみにしてくれていて、ソーランは地域に浸透しています」とほほえんでいた。

写真=黒はっぴで「今福ソーラン」を力一杯披露した5、6年

(ニュース和歌山/2017年10月7日更新)