和歌浦小 「なよ竹部屋」手作り

 初夏の風物詩だった片男波干潟の潮干狩り復活に向け、和歌浦小学校(和歌山市和歌浦西)の3年生46人が1月19日、あさりを育てる竹の装置を手作りし、干潟へ設置した。指導した県環境学習アドバイザーの平井研さんは「あさりを大きく育てるのは難しいが、子どもたちがこういった体験をすることが大切」と話している。

 片男波干潟は35㌶と近畿最大級の広さで、最盛期には7万人が潮干狩りを楽しんだ。しかし、ツメタガイやナルトビエイの食害によりあさりが減少し、2008年を最後に中止している。

 これを受け、地元の子どもたちに豊かな自然を守る大切さを伝えようと、平井さんや和歌浦漁協が連携し、3年前から出前授業を実施。観察会、干潟の現状をまとめた新聞づくりなどを行ってきた。

 19日は外敵からあさりを守るため、竹筒を使った「なよ竹部屋」を製作。50㌢ほどに切り分けた竹の中に和歌浦で育ったあさりを5個ほどネットに入れて閉じ込め、ひもでくくって干潟へ12本を設置した。

 小林樟麻(しょうま)くんは「干潟に足がはまって大変だったけど、面白かった。竹の中で大きく育ってほしい」とにっこり。井上釉稀さんは「いっぱいあさりの赤ちゃんが生まれたら、みんなで潮干狩りしたい」と目を輝かせていた。

 設置した竹筒は春に中を開き、生育状態を確認する。

写真=あさりを育てる竹の装置を手作り

(ニュース和歌山/2018年1月27日更新)