野崎西小 北署員から学ぶ
和歌山市梶取の野崎西小学校で毛布担架の作り方を教わる防災講座が1月22日に開かれ、5年生61人が受講した。辻中宏誠(ひろのぶ)校長は「災害時、布一枚で助ける側になれる。力を合わせれば重い担架も持ち上げられると実感できた」と目を細めていた。
海抜1・2㍍の同校は2013年から毎年、津波を想定し和歌山大学へ避難する訓練を続ける。今回、災害時に役立つ知識と技術を身につけるため和歌山北署の協力で講座を初企画した。
初めに、「率先して逃げる」「想定にとらわれない」「最善を尽くす」の津波避難三原則を教わり、東日本大震災で三原則が生きた岩手県釜石市の事例を映像で学んだ。次に木の棒を挟んで布を半分に折り、さらにもう1本挟み畳んで担架を作った。2人で持ち上げると、「重たい!」。署員から「人手があるときは大人数で持ち上げて。運ばれる人も安心です」とアドバイスを受けた。
棒を使わない担架作りも体験し、鈴木麗音(れおん)くんは「棒がないと重く感じました」、澤本泰芽くんは「持ち上げると患者さんの頭側が重たかった」と驚いた様子。小岩柑那さんは「毛布がない時はブルーシートでも作れると知りました。いざという時に生かしたい」と感心していた。
同署の湯庭大悟さんは「地域には未就学児や高齢者がいて、若者の力が頼り。まずは自分が助かり、次に他人を助けてほしい」と呼びかけた。
(ニュース和歌山/2018年1月27日更新)