公園整備で住民間の交流 岩出市の原田政敏さん
岩出市南大池の原田政敏さん(73)が、同市水栖の水栖大池公園の清掃活動を通じ、住民間のつながりを広めている。3月25日(日)には同市東坂本の緑花センターでイベント「わいわい祭り」を初開催。「まずは活動を知ってもらうこと。高齢化が進み人口が減る将来に備え、助け合う関係を築いて安心して暮らせる地域にしたい」と意気込んでいる。
宮崎県出身の原田さん。住友金属へ就職し、和歌山へ移り住んだ。66歳の時、タケノコ掘りに入った山で溝に落ち、首に大けがを負ったのを機に、残された人生の過ごし方を強く意識し始めた。やり残したこととして心に浮かんだのが、地域への恩返しだった。
元々、公園を掃除するボランティアがいたが、体調不良になり、昨年1月に引き継いだ。伸びきった草木を刈り、ゴミを毎朝拾い集めることで、公園は少しずつきれいに。廃材でベンチを作り、池に流れ込む小川に炭を沈めて水を浄化。ゴミ袋を設置すると、公園を散歩する人が拾ってくれるようになった。
掃除を手伝う北村健次さん(73)は「蛇が出るくらい荒れた公園でしたが、この1年で見違えるほどきれいになりました。飛来する水鳥が増えてきている。水をきれいにしてホタルが飛ぶ池にしたい」を目を輝かせる。
昨年10月に清掃を手伝う30~80代の12人と「たすかーる岩出」を立ち上げた。庭の草ひき、農作業の手伝い、買い物への付き添いなどを引き受ける。これまで受けた依頼は約10件にとどまるため、会を知ってもらうと共に、人のつながりを広げようと祭りを企画した。
当日は、紙飛行機やけん玉など昔遊びの体験コーナー、ハンドメイド作品の販売ブースのほか、金づちや釘でペン立てを作る木工教室、健康講座がある。原田さんは「隔月の定期開催を目指します。みんなが楽しみながら、ボランティア活動ができるようになれば」と描いている。
午前10時~午後3時半。原田さん(0736・62・0039)。
写真=小川に炭を沈めて浄化を試みる原田さん(左)
(ニュース和歌山/2018年3月24日更新)