4月29日『住蛇が池』上演
和歌山県内各地の伝承や歴史の舞台となった土地で踊る「伝説ふらめんこ舞舞台」。この第1弾「ねごろ伝説〜住蛇(じゅうじゃ)が池」が4月29日(日)午後3時、岩出市根来の旧和歌山県議会議事堂で開かれる。実行委を発足させた和歌山フラメンコ協会の森久美子会長は「スペイン発祥のフラメンコと和の融合が見どころ。今後、各地で現地の人と交流を持ちながら作り上げたい」と意気込んでいる。
和歌山フラメンコ界の第一人者として、和歌山市友田町のスタジオで後進を指導するかたわら、フラメンコに日本の楽器や題材を取り入れたステージを国内外で披露。和歌山県内では、八代将軍徳川吉宗や、日高川町の道成寺に伝わる安珍清姫の伝説をモチーフにした公演を行った。
今回は、2016年に和歌山市文化功労賞を受賞したのを機に、フラメンコと和歌山を結ぼうと舞舞台シリーズを考案し、フラメンコ協会が実行委を発足させた。能面を付け、動きを抑えた東洋の能と、情熱的に全身で表現するフラメンコを融合させる。
根来山のふもとに住む夫婦が小野小町の墓に祈り、女の子を授かった。桂姫と名付けられたが、婚礼の日、小野小町を愛した深草少将の化身が現れ…というストーリー。小野小町と桂姫を森さんが演じ、スペイン人舞踊家のパブロ・セルバンテスさん、神戸市の筑前琵琶奏者、川村旭芳(きょくほう)さん、森久美子フラメンコ舞踊団が出演し、川村さんの語りで物語が進んでいく。
森さんは「どのシーンにも趣向を凝らし、思いを込めました。日本人が踊る和のフラメンコを続ける中、集大成的なシリーズになります」と瞳を輝かせる。
2000円、小中学生1000円、当日各500円増。和歌山県民文化会館、ツタヤウェイガーデンパーク店などで販売。実行委(073・402・4331)。
写真=動きを抑えた能と情熱的に表現するフラメンコを融合させる
(ニュース和歌山/2018年3月31日更新)