団体でも3位入賞


 春の全国高校相撲選抜大会が17、18日に高知市で開かれ、個人戦で和歌山商業の花田秀虎選手(1年)が優勝を果たした。同高の個人戦優勝は54年ぶりで、花田選手は「春の選抜、インターハイ、国体と3つのタイトル制覇が目標。今回の結果に満足せず、挑戦者の気持ちでさらに上を目指す」と意欲を燃やす。

 中学時代から全国大会に出場しているものの、優勝経験がなかった花田選手。中2から体重を50㌔近く増やし現在は120㌔に。レスリングで大学時代に全国優勝経験がある父と毎朝走り込み、力とスピードをつけてきたが、昨夏のインターハイは5位と涙を飲んだ。

 全国から225人が出場した今大会の個人戦。2回戦で優勝候補、埼玉栄の春山万太郎選手(2年)と激突した。中学時代に負けた相手で、突き押し相撲の春山選手に対し、立ち合いから強く当たり、力負けせず、得意の右四つから一気に押し出した。以降、勢いに乗って優勝まで駆け上がった。「初めての日本一はうれしい。紙一重の試合が多く、もっと安定して勝てるよう稽古を重ねる」と見据える。

 一方、団体戦でも和商が3位入賞。先鋒の花田選手、中堅の藤井聡一郎選手、大将の加藤諒選手といずれも1年生で、勝ち数で通過が決まる予選は、初戦で1─2で負けたのをきっかけに引き締まり、2、3戦目は2─1で勝ち抜けた。決勝トーナメントも勢いそのままに勝ち進み、準決勝で優勝した飛龍に敗れたが、1─2と善戦した。

 加藤選手は「予選2戦目から皆の顔つきが変わり、自分も素直な相撲を心がけました。先鋒、中堅と活気づける相撲を取ってくれて落ち着いて挑めました」と振り返る。

 指導する門林三千生監督は「花田は集中力を今大会に向け高め、思い切った相撲が取れた。普段から県庁や松源の相撲部に胸を借り、部員たちは先輩に支えられている。相撲王国として和歌山を盛り上げられる活躍を続けたい」と語っている。

写真=前列左から藤井選手、花田選手、加藤選手、後列左から中丸裕一朗選手、三崎新太郎選手

(ニュース和歌山/2018年3月31日更新)