をぐらやがユニーク広告

 車内がこいのぼりのイラストや模様で埋め尽くされた〝こいのぼりバス〟がお目見えした。和歌山市本町の人形専門店をぐらやの広告で、和歌山バスの1車両が運行している。をぐらやの森田亨弘社長は「住宅事情などの影響でこいのぼりをあげる家は激減しているが、日本の伝統行事や季節を感じてもらいたい」と望んでいる。

 ポスターやステッカーなど、通常は複数の企業や団体が利用する車内広告すべてををぐらやが独占。3月から5月上旬までの2ヵ月間、掲示することにした。

 季節に合わせ、端午の節句に男児の成長を願って飾るこいのぼりを広告のテーマに決めた。座席上、約5㍍の広告部分には、吹き流しと黒の真ごい、ピンクのひごい、青の子ごいのうろこ模様をカラフルに並べた。窓にかかるポスターはこいのぼりを見て喜ぶ男の子のレトロ調の写真、窓に張ったステッカーにもこいのぼりのイラストをあしらった。

 文字を入れず、店名を控えめにし、和風モダンな〝こいのぼりバス〟が完成。広告を手掛けた本州堂の山本文男さんは「運転手や乗客、見る人見る人が『すごい』と驚きます。ポップで楽しいバスになりました」と手応えを感じていた。

 ダイヤは日によって異なる。

写真=広告を眺める森田社長(左)と妻の充子さん

(ニュース和歌山/2018年4月7日更新)