虐待防止協会が相談施設

 全国的に増加を続ける子どもへの虐待。和歌山子どもの虐待防止協会は8日、みその商店街に子育て相談施設「かがやきポルトわこ」を開設した。同協会の家本めぐみ副会長は「子育てに不安のない親はいません。悩んだ時、『あそこがある』と安心して立ち寄れる場所になれば」と話している。

 和歌山県内では、児童相談所や市町村に寄せられた虐待の相談件数が2007年度は491件だったのに対し、16年度は1123件と2倍以上になった。半数は実母、34%は実父からの虐待で、被害を受けた76%が小学生以下だった。

 同協会は2000年に発足し、虐待を未然に防ぐため、オレンジリボン運動など啓発活動を行ってきた。今回は、子育て中の悩みを気軽に相談できる場をと、わこを開設した。オーストラリア発祥の前向き子育てプログラム(トリプルP)普及に取り組む家本副会長らが常駐し、無料で相談に応じるほか、定期的に茶話会を開く。

 家本副会長は「『自分だけ』と思わず、悩みを話して心を楽にしてもらいたい」と願っている。

 祝日除く火木金の正午〜午後3時。予約不要。わこ(073・425・6626)。

写真=家本副会長(右)らが相談に応じる

(ニュース和歌山/2018年4月14日更新)