深日〜洲本航路 2月まで運行

 深日〜洲本港を結ぶ旅客船「深日洲本ライナー」の運行が7月1日、始まった。昨年に続く2度目の同航路復活で、今回はサイクリストの利用をより促す試み。8ヵ月の期間限定ながら和歌山のサイクリストからは「昨年と違い、淡路島のベストシーズンの秋に手軽に行ける」と喜びの声が上がる。

 1999年に廃止された深日〜洲本港の航路復活を目指す岬町は昨年夏、社会実験で同航路を3ヵ月間復活させた。68人乗り、49㌧の船を1日4往復運航し、期間中1万600人が利用した。

 中でも〝アワイチ〟と呼ばれる淡路島一周に挑むサイクリストが多く、今回、岬町と洲本市は将来の航路復活を視野にサイクリストを軸とした船旅活性化事業に発展させた。来年2月下旬まで毎日、1日4往復、片道約55分で運航する。

 大阪府や泉南9市4町でつくるDMOがサイクルルートの整備、PRを図る中、岬町はサイクルマップで加太を含むルートを紹介し、和歌山市と連携。和歌山県は今回の復活に合わせ、サイクリストの淡路島から県内への誘導を目指し、深日港に県のサイクルロードをPRするパンフレットを設置したい考えだ。

 仲間と淡路島サイクリングを行うサイクルショップサンレモ(和歌山市東高松)の岡本康太郎社長は「去年より積める台数が増え、朝渡って頑張れば淡路島を一周し帰ってこられるダイヤにし便利にしてくれました」と歓迎。「市内の自宅から自転車で淡路島一周できるのは魅力的。ただ淡路島から和歌山へ導くには県内のサイクルロードをもっとイメージしてもらう仕掛けが必要」とみる。

 岬町まちづくり戦略室の保井太郎さんは「淡路島、泉州、和歌山市から紀の川ルートへとサイクリストの行き来が活発になれば。普通の淡路島観光にも利用してもらえます」と話している。

 乗船は小学生500円、中学生以上1500円。スポーツサイクルは300円、輪行バッグを使えば無料。予約は岬町HP、深日港観光案内所さんぽるた(072・447・6202)。

写真=定期航路復活へ、鍵を握るのはサイクリストか

(ニュース和歌山/2018年7月14日更新)