磯の浦 水陸両用車いすとマット導入

 障害者や高齢者らにも海を楽しんでもらおうと、磯の浦海水浴場では今シーズン、バリアフリー化への取り組みが進んでいる。8月18日(土)には海中で座ったまま浮く水陸両用車いすと、車いすやベビーカーが砂浜をスムーズに移動できる専用マットを用意。マットは須磨海水浴場に続き全国2ヵ所目で、管理するマリンパーク磯の浦の増井綾乃さんは「車いすで遠くから海を見ていた人に、波の音や潮風を身近に感じてほしい」と願っている。

 関西一円から海水浴客とサーファーが集まる磯の浦では、障害者や高齢者、ベビーカー利用者が波打ち際まで行けるよう、昨年からマットの設置を検討。今年6月に杉本慶蔵代表理事やライフセーバーらが、車いすの扱い方や介助法の講習を受けた(写真)。

 車いすは3輪で重さ15㌔。海中で浮くため、介助者が支えた状態でいすに座ったまま海を楽しめる。マットは常設ではなく、これまで7月に2日間配置した。幅1・5×長さ10㍍の10枚をつなぎ、水際まで直線の道をつくる。

 増井さんは「利用してくれた方とご家族の喜びの顔を見て、やってよかったと思った。駐車場が近く、ビーチ入口はスロープで、基本的にバリアフリー。今後は駅もそうなればうれしい」と期待する。

 18日の車いす利用者は要予約。無料。学校や施設など団体の所定日以外の利用希望は相談に応じる。マットの設営撤収を手伝うボランティアを募集中。マリンパーク磯の浦(073・452・2737)。

(ニュース和歌山/2018年7月21日更新)