データを生かしたビジネスの課題解決や新サービスの創出が進む中、大手スーパー、オークワが持つデータの一部を和歌山大学に提供し、研究に活用する連携協定が7月3日に結ばれた。

 和大は4月にデータ・インテリジェンス教育研究部門を設置し、ビッグデータ解析や人工知能技術、サイバーセキュリティなどに必要な基盤技術の教育を進めている。同社もマーケティングにデータを活用する専門課を設置し、力を入れてきた。

 店舗ごとの売り上げ、来客数、天候など、個人情報を含まないデータを元に、双方がビジネス課題を探り、解決に取り組む。8月には実際に学生がデータを扱う授業を始める。

 同社の神吉(かんき)康成社長は「先入観のない立場からの分析による新たな知見、課題発見の糸口を探れる」と期待。和大の瀧寛和学長は「データから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すデータサイエンティストの育成、人材交流や共同研究を進めることで地域社会の発展に貢献したい」と意気込んでいる。

写真=連携協定に調印した神吉社長(右)と瀧学長

(ニュース和歌山/2018年7月21日更新)