中小企業診断士 奥村和馬さん〜アルコール依存克服を本に

 アルコール依存症を克服し、20年間断酒する和歌山市の中小企業診断士、奥村和馬さん(52)が8月21日、経験をつづった『絶望を希望に変える勇気~アルコール依存症を克服した真実のストーリー』を夢叶舎から出版した。「自分を変える勇気を持つと人生は激変する。絶望の中にいる人が光を見つけるきっかけになれば」と望んでいる。

 新入社員時代のストレスで酒におぼれ、25歳でアルコール依存症に。酒浸りに加え、様々な向精神薬の服用で薬漬けになった。飲酒運転で事故を起こし、鉄格子で隔離された精神病院へ1ヵ月間入院。酒がやめられず、「狂気の世界をさまよう生き地獄のような生活」が32歳まで続いた。

 この後、断酒会への参加や通院で断酒に踏み切り、依存症脱却の本を読むほか、人生の目標を立て、徹底して自分と向き合うことで克服した。

 本の前半でアルコールにおぼれ苦しんだ過去を赤裸々に告白。後半は自分を変える覚悟を決め一歩ずつ乗り越えた経緯や考え方、8年かけ中小企業診断士に合格し、希望を見出すまでを記した。

 「20年前の自分が読めば勇気を持てただろうと考え、当時の自分へ宛てた手紙のような気持ちも込めています」と語る。

 A5判、151㌻。1620円。アマゾンで販売。奥村さん(073・445・8411)。

(ニュース和歌山/2018年9月8日更新)