映画音楽やオペラ作品の作曲家、三枝成彰さんが10月10日、和歌山市榎原の木本小学校を訪れ、5、6年生165人にクラシック音楽の歴史や和音の仕組みを解説した。

 まず、「クラシックの楽曲が現代に正確に伝わったのは楽譜があったから」と楽譜の重要性を説いた。聖歌に対し、口伝えで継がれてきた日本の民謡は曲調が変化してしまった例を示し、児童5人が伝言ゲームに挑戦。記憶だよりで伝える難しさを体感してもらった。

 最後に『世界に一つだけの花』の歌詞を紹介し、「一人ひとり違っていい、人はどんな生き方をしてもいいというように、音楽にはメッセージが込められていなければならない」と結んだ。

 6年の立石杜弥(とうや)くんは「シューベルトの『魔王』の歌詞の意味を知り、感動しました」と声を弾ませていた。

(ニュース和歌山/2018年10月20日更新)