生クリームたっぷりのカラフルなカップケーキ、実は風呂で溶ける入浴剤!? 手掛けるのは、病をきっかけに今春、地下鉄の車掌を退職した和歌山市の榎本宗隆さん(46)。「病気になっても気の持ち方一つで新しいことが見えてくる。見て楽しい、作って楽しいバスボム(入浴剤)を広めたい」と瞳を輝かせる。

バスタイムあま〜く演出

 大阪市営地下鉄で22年間、駅員や車掌として働いた榎本さん。運転士の社内試験を4度目の挑戦で突破した3年前、研修初日の翌朝に心筋こうそくを起こした。手術を6回受けたが、体調面から復職を断念した。

 退職後、目に留まったのが、ボトルにオイルと花を入れて標本のように飾るハーバリウムだった。5月に指導者資格を取得し、続いて和歌山では珍しい、ケーキのようなアロマスイーツバスボム作りを学んだ。

 「フラワーコンダクターeno(イーノ)」と屋号を付け、カフェやイベントで講習会を開く。バスボムは粉状にした砂糖や岩塩、アロマオイルなどを使用。生クリームのようにホイップした後、飾り付けて完成させる。

 「子どもたちが喜んで作ってくれるのを見るのが一番うれしい。目標は〝一人カルチャーセンター〟。色んなものづくりを教えられるようになれたら」と描いている。

 次回は12月4日(火)午後1時、和歌山市市小路のハネカフェ、8日(土)午前10時、十番丁のボックスゼロ、12日(水)午後1時、北ぶらくり丁のNANA星てんとう虫カフェ。1個800円。希望者は榎本さん(flower.conductor.eno@gmail.com)。

(ニュース和歌山/2018年12月1日更新)