おかし工房sawa(海南市野上新)の「手むき有田みかんバウムクーヘン」が2月28日㊍〜3月6日㊌にそごう神戸店で開かれる「バウムクーヘン博覧会」に出品される。47都道府県のバウム食べ比べ「バウムクーヘンBAR47」に福祉事業所として唯一選ばれた。同工房は「全国発信への一歩に」と意気込んでいる。
おかし工房sawa 作業所唯一 和歌山県代表に
同工房は障害者14人が通う福祉事業所で、9年前にバウムクーヘンを作り始めた。当初は品数も少なかったが、有田みかんや山椒と和歌山県の特産物を使って5品をそろえ、「紀州五色バウム」として販売。県内の土産品店で人気を集め、2015年には関西を中心にした作業所の菓子コンテスト「スイーツ甲子園」でグランプリに輝いた。
昨年から力を入れるのが「手むき有田みかんバウム」。有田みかんを農家から直接仕入れ、手でむいてジュースにし、生地に練り込む。ジューシーさが特徴で、計量からみかんむき、焼き上げまで全員で手分けし仕上げる。販路拡大を進める中、拔井(ぬくい)友希所長らが昨年のバウム博で全国のバウムを食べ、「自分たちも十分競える」と出品を目指した。
スタッフは「独自の方法でみかんの実を一個ずつむき出します。手間と気持ちが込もっています」と自信。同博HPの「食べたいランキング」で1位に輝くなど期待は高く、拔井所長は「パティシエやデザイナーの力を借り、作業所からヒット商品を生む成功事例になりたい。こういう取り組みが全国に広がり、働く障害者の賃金増につながれば」と望んでいる。
同工房(073・485・2890)。
写真=バウムクーヘン博に自慢の一品を出品するsawaのスタッフたち
(ニュース和歌山/2019年2月23日更新)