紀三井寺など県内3ヵ所

 日本の文化や伝統を語るストーリーとして文化庁が認定する日本遺産に5月20日、「1300年つづく日本の終活の旅~西国三十三所観音巡礼」が認定された。県内では第一番札所の青岸渡寺(那智勝浦町)、二番札所の紀三井寺(和歌山市、写真)、三番札所の粉河寺(紀の川市)とそれぞれにある観音像が構成文化財に選ばれた。

 日本遺産は今回、16件認定され、合計で83件に。県内では5件目。日本で最も古い巡礼所を日本遺産にしようと、滋賀県大津市を代表に、巡礼地がある近畿各府県と岐阜県の24市町村が合同で申請していた。

 古くから続く巡礼の旅を、いかに充実した心の生活を送れるかを考える〝究極の終活〟ととらえ、観音様を訪ね歩くことは、優しさや心遣い、勤勉さといった日本人本来の豊かな心で生きるきっかけとなる、というストーリー。紀三井寺は2017年に日本遺産となった「絶景の宝庫 和歌の浦」に続く2度目の認定を受けた。

(ニュース和歌山/2019年5月25日更新)