情報検索サービス開始
「連作してもいい野菜は?」「甘いトマトの作り方は?」──。海南市下津町下津の下津図書館は4月、職員がパソコンを使い、専門のデータベースで農業にまつわる疑問を調べるサービスを始めた。司書の南方貴美子さんは「地域に根ざした課題解決の試み。本とネットを掛け合わせて情報を提供します」と張り切っている。
同館は周辺に農家や家庭菜園をする人が多く、野菜の育て方やビニールハウスの建て方など、日ごろから農業の相談を受け、解決につながる本を案内していた。より詳しく新しい情報を提供しようと、農業専門の出版社、農山漁村文化協会が運営する会員制サイト「ルーラル電子図書館」を和歌山県内の図書館で初導入した。
同社が発行する月刊誌『現代農業』のバックナンバーや「病害虫防除総覧」など専門的な出版物のデータを網羅しており、利用者から相談を受けた職員が検索し、内容を印刷して渡す。
また、農業関連の図書コーナーを増設したほか、7月には農文協の職員を招き、電子図書館を活用した野菜づくり講習会も企画し、地域の産業を支える。南方さんは「下津図書館の特色にしてゆきたい。これをきっかけに図書館に立ち寄る人が増えていけばうれしいですね」と願っている。
野菜づくり講習会
7月7日㊐午後2時、同市下津町下津の市民交流センター。野菜にまつわる質疑応答。無料。希望者は6月29日までに下津図書館(073・492・4489)。先着50人。
(ニュース和歌山/2019年6月15日更新)