桐蔭中 日本記録10年ぶり更新
8月21日~24日に全国中学校陸上競技選手権大会(全中)が大阪市で開かれ、桐蔭中学校の岡稚奈(わかな)選手(3年)、稲荷未来選手(3年)、藤木志保選手(3年)、福井有香選手(2年)が女子4×100㍍リレーで47・04秒の中学日本新記録を打ち立てて優勝した。10年ぶりに0・26秒縮めての記録更新に陸上部主将の岡選手は「全国優勝だけを考えていたのでびっくり。仲の良さで補い合い、練習の成果を出せました」と喜ぶ。
チーム結成の5月は50秒台だったが、走力アップに加え、走順を変え、バトンを渡す際の歩数を調整するなどし、7月の県大会決勝は48・74秒と和歌山県記録を更新。8月の近畿大会では予選で48・31秒、決勝で48・02秒と次々と塗り替えていった。
全中予選では47秒台を出し、他校を圧倒。決勝は「個人よりリレーの方が気持ちが前に出る」と話す1走の岡選手が他校とほぼ同時に2走の福井選手にバトンをつないだ。チーム最速の福井選手は自慢の脚力を生かして3走の稲荷選手へ。体幹がしっかりし、安定してコーナーを走る稲荷選手が4走の藤木選手へバトンを渡した時点で独走状態になった。
福井選手は「初の全中で結果を残せた。来年は個人でも活躍したい」、稲荷選手は「個人で全中出場を逃していたのでリレーにかけていた。いつも以上の力が出せて良かった」、藤木選手は「追いつかれるんじゃないかと必死でした。タイムを見たとき信じられなかった」と笑顔を見せる。
顧問の田中雄教諭は「試走の段階で生徒たちが『この会場、めちゃくちゃ進む』と話していたので期待していましたが予想以上の成績。短期間でめざましく成長し、記録を更新できたのは選手たちの頑張りによるもの」と目を細めている。
写真=左から城森和歌選手、藤木選手、稲荷選手、福井選手、岡選手、宮之原凜選手。控え選手も含めつかんだ記録だ
(ニュース和歌山/2019年9月7日更新)