功労賞は永廣禎夫さん、木下伸市さん
和歌山市の文化向上に功績がある個人、団体を表彰する市文化表彰の今年の受賞者が決まった。文化賞は合唱指揮者の杉原治さん(85)、文化功労賞に日本文学研究者の永廣禎夫さん(82)と津軽三味線奏者の木下伸市さん(54)、文化奨励賞に映画プロデューサーの前田和紀さん(54)と玉津島保存会が選ばれた。
杉原さんは1960年に和歌山市民合唱団の指揮者となり、長年、ふるさと和歌山の歌など数多くの合唱曲を指導。高校の音楽教諭として教育に携わりつつ、数々の市民サークルの指揮も務め、和歌山刑務所のコーラスグループの指導にも力を入れる。
文化功労賞の永廣さんは桐蔭高校校長をへて、奈良産業大学教授などを歴任。万葉の歴史と歌を研究し、和歌山市の歴史文化を今に伝える功績が認められた。一方の木下さんは津軽三味線奏者として国内外で30年に及び活躍。ヴァイオリニストら他分野とのコラボなど幅広い活動を展開し、伝統文化の継承と発展に貢献する。
また、奨励賞の前田さんは2016年の映画『ちょき』をはじめ、相次いで和歌山を舞台にした映画を企画。現在も『ソワレ』を御坊・日高地方を中心にロケを行い、制作している。玉津島保存会は名勝和歌の浦の活用と保全を目指し、「名勝和歌の浦クリーンアップ」と題した清掃活動を継続。竹燈夜イベントも開催し、地域活性化を進めている。
(ニュース和歌山/2019年11月13日更新)