カラフルな手乗りサイズ 山田隆一さん製作
鮮やかに色づけされた手乗りサイズの「見守りおみくじだるま」が人気を呼んでいる。作ったのは、紀の川市粉河の就労継続支援B型事業所ポズックのメンバー、山田隆一さん。「お客さんの手に渡った後のだるまの人生を想像するのが楽しい。納得できるものが作れた時の達成感がやりがいです」と笑顔を見せる。
岩出市で育った山田さんは一般企業に就職したが、人間関係が原因で退職。その後10年以上、引きこもった。2014年からポズックの前身、ポングリ図画耕作所に参加。15年からは刺しゅう、絵画、おちゃめなチンドン屋、紙芝居を行うポズックのメンバーとして活動している。
だるまを作り始めたのは5年前。元々はスタッフが作っただるまに色をつけるだけだったが、3年前から紙粘土作り、絵付けと、全ての工程を1人で行うようになった。昨年、大阪で開かれた展覧会では3週間で100体近くが売れた。
作業を見てきた職員の奥野亮平さんと閑林泉さんは、「だるまは、何度こけても起き上がる山田さんの人生のよう。初めは地味な色使いが多かったが、山田さんが自分の心の中にあったカラフルな表現に出合えたことに感動した。彼しか出せない手仕事」。
山田さんは「今年はサイズの大きなものに挑戦したい。色や形作りに悩むかもしれないが、家族や周りの人、お客さんの応援が力になっています」と意気込んでいる。
1000円。紀の川市粉河の創カフェで販売。ポズック(0736・79・3611)。
(ニュース和歌山/2020年2月1日更新)