休校中の子どもの食事を支えるため、和歌山市で食事の提供や学習支援を行う「子どもの生活支援ネットワークこ・はうす」は4月8日、約20軒のひとり親家庭を中心に、寄付を受けた食材の配達を始めた。事務局の馬場潔子さんは「日持ちする食材や野菜、果物などの寄付を募っています。給食がない分、食費が増えてしんどい思いをしている家庭がある。必要な家庭に届けたい」と呼びかける。
2015年開所のこ・はうすは現在、登録者30人に同市楠見中で毎週木曜、河西コミセンで月2回火曜、地域の人からの食材や寄付を元に夕食を提供。また、学生ボランティアが勉強を教えている。新型コロナウイルスの広がりを受け、4月から活動を自粛中だ。
届けるものは、寺のお供えをおすそ分けする「おてらおやつクラブ」の菓子、市内の会社から届いた米、パスタやカレーのルウなど家庭の状況に合わせて詰め合わせる。希望する家庭にはおもちゃも配達する。保護者からは「子どもがスマホ漬けになっているので、一緒に過ごしたいが仕事は休めない。先が不安になっていたときにお米やおやつが届き、とてもうれしかった」との声が寄せられている。
馬場さんは「短い時間だが、手渡す時に交わす言葉を大事にしている。見通しが立たない中、知った顔を見ることで安心してもらえれば」と望んでいる。
希望するのは米、乾めん、缶詰、常温保存可能な食品のほか、新品のオセロ、けん玉やコマなど。毎週㊋㊍午後1時~5時に同市楠見中65─21へ持参か郵送。5日㊋は休み。詳細は「こ・はうす」フェイスブック。
写真=寄付された食材を仕分けする馬場さん
(ニュース和歌山/2020年5月2日更新)