新型コロナウイルスの影響で、イベントが中止を余儀なくされる中、新しい取り組みが生まれている。
ライブの臨場感お届けします
和歌山市狐島のライブハウス、ルルホールが、ライブ会場の音に近い音楽を届けようと始めた、高音質の有料動画配信「バイノーラルライブ!」が好評だ。
人の頭部の形をした特殊なマイクを使い、実際に耳で音を聞く時に加わる反響や空気抵抗を録音するシステム。楽器の音だけでなく、その場の呼吸や歓声、ノイズまで録れるため、ヘッドホンで聞くと、ライブ会場にいるような感覚を、どこにいても体験できる。
ライブハウス営業に危機感を感じ、「絶対に音楽を届け続けようと使命感が生まれた」と田口雄基支配人。3月3日、ギタリストの伊藤ぺぺさんと前田智洋さんによるライブで初めて行ったところ、和歌山県内外のファンから、「本当に会場にいるみたい」「お客さんの吐息まで聞こえた」とのメッセージが届いた。田口さんは「大変な局面になり、時代の節目のような気がする。でも、音楽の魅力は変わらない。お客さんに、喜びや感動を味わえる音楽体験を提供したい」と熱を込める。
次回は5月9日㊏午後7時。ボーカリストの神前理恵、ピアニスト、ぱく・よんせが出演。1000円。配信チケット購入者は1週間視聴可。詳しくはフェイスブック「ルルホール」。同ホール(073・457・1022)。
写真=マイクをセッティングする田口支配人
それぞれの〝働く〟共有
仕事のリモート化が進む今、改めて人とのつながり方、仕事との向き合い方を考える情報交換イベント「第5回テレワーク会 在宅ワークと子育て」が5月12日㊋午後9時半から開かれる。主催する和歌山市の長谷川萌子さんは「コロナ問題が終息しても、オンラインイベントは増えていくと思う。離れた場所にいても、情報交換できる仲間や、同じ課題に取り組む同志ができるのは心強い」と話す。
1月から開催しており、今回で5回目。当初は会場を借り、インターネットもつないで行っていたが、第3回からオンラインのみとし、参加者はパソコンやスマートフォンを使い、働き方について話し合う。
過去には東京や神奈川、広島など他の都府県から、経営者や会社員、フリーのライターやプログラマーといった職種の参加者が集まり、それぞれの課題やアイデアを共有した。
無料。詳しくはフェイスブック「在宅ワークと子育て」。
写真=家事の合間にも参加できる
(ニュース和歌山/2020年5月9日更新)