ファブリックコーディネーター 岡本香さんが新店
高品質で独特の風合いが評価され、国内外の高級ブランドに利用されている和歌山の丸編みニットの魅力を発信するセレクトショップ「tunagu」が7月14日、和歌山市卜半町の和歌山ニット会館にオープンした。店主の岡本香さんは「丸編みニットの生産量で和歌山は国内1位を誇る。斜陽産業と言う人もいるが、可能性は無限。下請けからの脱却を目指す企業を後押しできるよう、工場、デザイナー、消費者をつなぎたい」と意気込む。
生地工場とデザイナーを引き合わせるファブリックコーディネーターとして7月に独立した岡本さん。前職の老舗寝具店で培った知識や人脈を生かし、全国のデザイナーに和歌山のニット工場を紹介し、縁をつなぐ。また自身でもホテルや、レストランに宿泊施設を備えたオーベルジュの依頼を受け、パジャマや室内着を開発し、和歌山産丸編みニットの品質の良さを全国にアピールする。
看板商品は、インドのタミル・ナードゥ州のみで栽培されるスビン綿の残り生地を利用した枕カバー。余った生地は産業廃棄物になることから、再利用できる方法はないかと製品化した。上品な光沢で手触りが良く、伸縮性があるため、腹巻きやストールにもなる。このほか、熟成コットンで編んだTシャツやジャケット、倉敷帆布や播州織のストールも取り扱う。
和歌山ニット商工業組合の今城満夫理事長は「コロナ禍で、輸出や商談がストップし、大変厳しい状況。そんな中でニットの良さを伝える店ができ心強い。一緒に業界を盛り上げられれば」と話している。
不定休。午前11時〜午後7時。詳細は「tunagu」フェイスブック。
(ニュース和歌山/2020年7月25日更新)