2015年 和歌山カレンダー

2015年和歌山カレンダー

　国体に高野山開創1200年イベント、進む道路整備と話題豊富な2015年。主だった動きをまとめました。カレンダーはこちら

県内44年ぶり国民体育大会

　1971年の黒潮国体以来、44年ぶりに県内で国体が開かれる。

　「躍動と歓喜、そして絆」がスローガンで、紀の国わかやま国体は、9月26日（土）に総合開会式を紀三井寺陸上競技場で行い、10月6日（火）まで、県内全市町村で37の正式競技と32のデモンストレーションスポーツなどが行われる。選手ら来県者は22000人に上る見込み。

　また、障害者スポーツの祭典「紀の国わかやま大会」を10月24日（土）～26日（月）に開催。県内7市町で13競技を行い、5500人が来県する。

高速や一般道進む道路整備

keinawa

　国体開催に合わせ、道路整備が一気に進む。

　和歌山市内では、宮街道・花山西交差点から神前を経て和田地区を結ぶ松島本渡線が完成。国道42号の水軒口交差点から東へ向かう南港山東線は、秋葉山の切り通し拡幅工事中だが暫定供用を始める。北大通りの吉田交差点から東へ向かう市駅小倉線は、和歌山ＩＣ（インターチェンジ）までの直線道路が暫定的に開通。また、第2阪和国道が紀の国大橋に接続し、市街地から大阪へのアクセスが向上する。海南市では黒江と日方を結ぶ城山トンネルの改修工事が7月に終わる。

　高速道路では、近畿自動車道紀勢線が南紀田辺ＩＣから南に延伸し、上富田や白浜、すさみにＩＣが設けられる。京奈和自動車道は、2015年度中に岩出ＩＣ、和歌山ＪＣＴ（ジャンクション）ができ、阪和道に接続する。
　※完成予定のＩＣ、ＪＣＴはいずれも仮称。

写真＝工事が進む京奈和自動車道

開創１２００年高野山で催し

　高野山が開創1200年を迎え、4月2日（木）〜5月21日（木）の50日間、弘法大師を慕う人が全国から高野山を訪れ、法会が連日行われる。

　4月2日は午前9時から、金剛峯寺壇上伽藍中門の落慶法要、通り初めがある。松本明慶仏師が作った広目天、増長天、修復した持国天、多聞天が披露される。また、弘法大師が高野山に高野・丹生の両明神を迎えた5月3日（日）には開創1200年の記念大法会が午前9時から伽藍金堂・御社、午後2時から奥之院燈籠堂で行われる。

　このほか、和歌山市吹上の県立博物館で9月19日（土）〜11月1日（日）に特別展を予定。県外では1月17日（土）に明治大学で「弘法大師・空海シンポジウム」、1月23日（金）〜3月8日（日）に、「高野山の名宝」展があべのハルカス美術館で開催される。　

アートの祭典国際芸術祭

　和歌山を舞台に、2つの芸術イベントが開催される。7月4日（土）～9月27日（日）に紀美野町で開かれる「レラシオン・セラミカ」は国内外の陶芸作家が出品。9月13日（日）～10月12日（月）には現代アートをテーマにしたイベント「ワカヤマ・サローネ」が和歌山市などで開かれる。

　レラシオン・セラミカは、近代建築の有効活用や作家の活動を支援するＮＰＯ、銀聲舎が主催。2008年に和歌山（写真）、10〇年にスペインと東京で同様の催しを開き、今回は「日本とスペインの交流」をテーマに開催する。

　会場は同町小畑のギャラリーハチのほか、古民家や庭園など3〜5ヵ所を予定。地元の陶芸家をはじめ、スペインから作家を招き、美術展や交流ワークショップ、茶会などを計画している。

　一方、ワカヤマ・サローネは、和歌山市や海南市、白浜町などにある文化財建造物を使い、4〜8会場で実施。国内外で活躍するアーティストが、現代アート、梅干しや棕櫚（しゅろ）といった県産品を融合させたアートを展示。音楽など幅広い芸術の披露もある。協力者を募集中。希望者はサスカッチ（ssqtch@ssqtch.jp）。

トルコとの絆描いた映画公開

　串本沖で約120年前に起きたトルコ軍艦、エルトゥールル号の遭難事故。住民たちの救出劇とその後のトルコとの友好を描いた両国による初の合作映画『エルトゥールル（仮）』が昨年12月に国内でクランクイン、県内では１月、串本を中心に撮影が行われる。

　『精霊流し』『利休にたずねよ』などを手がけてきた映画監督、田中光敏さんがメガホンをとる。日本とトルコのキャストを迎える串本では、地元住民らがエキストラや炊き出し、海岸清掃などで協力する。トルコでのロケを含む撮影期間は約3ヵ月を予定し、県や市民団体「エルトゥールルが世界を救う」が製作を後押ししている。全国公開は冬の予定。