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 梅酒やショウガなど県産素材を使ったチョコレート専門店「わかやまショコラ・とことわ」が4月27日、和歌山市塩屋にオープンした(写真)。就労支援を行うNPO法人ジョイ・コムの運営で、障害者5人が製造に携わる。岡田亜紀理事長は「障害者雇用で注目されるのではなく、チョコレートの品質で勝負できる店にしたい」と話している。

 2012年設立のジョイ・コムは障害者21人が利用しており、企業の電気機器部品の端末処理や日用雑貨のこん包、介護施設での清掃作業を請け負う。とことわは岡田さんが「障害のある人が安定した気持ちで働け、選べる仕事の幅をもっと広げよう」と開店。店名は〝常(とこ)〟と〝永遠(とわ)〟で、「日々の小さな幸せがずっと続くように」との願いを込めた。

 店では自閉症や発達障害のある10代~40代の5人が、チョコレート職人のショコラティエから指導を受け製造する。梅干しの種を抜いたり、温度調節をしながらチョコレートを混ぜ合わせたりと、それぞれの特性に合った作業に携わる。

 ぶどう山椒、湯浅のしょうゆ、温州みかんと和歌山の特産品を詰めた一口サイズのチョコをメーンに、ガトーショコラやカヌレなど焼き菓子も並ぶ。全70種あるチョコはドリンクと合わせ、併設のカフェで楽しめる。

 今後は百貨店やホテルでの販売も計画中で、岡田さんは「和歌山の素材で世界へ発信できる一流のチョコレートを作り、障害がある人たちの夢を広げたい」と望んでいる。

 午前10時~午後5時。水、日曜定休。同店(073・446・2311)。

(ニュース和歌山2015年5月16日号掲載)