2011年の山口国体で廃止された9人制バレーボール。「和歌山ユナイテッド」は男子社会人チームとして県内で唯一活動している。日置崇晴代表は「他にチームがないので県大会が開けず、競技を知ってもらう機会が少ない。9人制のスポーツ文化を絶やさないよう、仲間を増やしたい」と意気込んでいる。
東京五輪で6人制が注目される以前は9人制が定着していたバレーボール。コートの広さやネットの高さ、ローテーションがないなど細かな点で6人制とルールが異なり、ママさんバレーでは今も親しまれる。県内の男子社会人チームは、実業団チームの住友金属和歌山が1967年に全国優勝したが、2004年に廃部。他のチームもなくなった。
ユナイテッドは、13年に9人制の全国大会が和歌山で開かれた際、大会関係者から住金OBの日置代表に依頼があり結成。「鳳凰会」の名で6人制の選手に加勢してもらい予選リーグを突破した。大会後にチームは解散したが、残ったメンバーが昨年、ユナイテッドを立ち上げた。企業チームではないが、実業団の大会に出場している。
練習は毎週月曜午後8時から、和歌山市野崎の野崎小で実施。仕事帰りの30~40代11人が汗を流す。大会での白星はまだないが、今年1月の全日本大会では鹿児島代表にフルセットまで粘り、「徐々にチームワークがついてきました」と日置代表。
6人制チームとかけ持ちする辻本和也さんは「他チームの選手と一緒にプレーできるのは刺激になります。9人で役割が分担されているので、体格や年齢に問わずチームプレーが楽しめるのも魅力ですね」と話す。
月1000円。問い合わせは「和歌山ユナイテッド」フェイスブック。
(ニュース和歌山2015年5月23日号掲載)