■つどいの家わかば俳句会・各自選
鹿寄せの音に目ざめる古都の春 武内 美知
飼主の腕に引っかく恋の猫 井上千代子
山裾にひそかに咲きし白木蓮 寺内 英子
■天美苑俳句会・綾ひろ子選
引き残る蕪のひとつ茎立てり 片山 政枝
春が来た明るい日差し連れて来た 北原スミ子
今頃は咲いてゐるだろ沈丁花 平野喜久代
■一葉句会・深津一葉選
塔頭はそこにあるらし花の雲 土井 視保
ひらひらと手のひらに受け飛花落花 吉見 露葉
二の丸に花を惜しみて傘の花 石橋 美鈴
■アルファー俳句会・上野みのり選
雛の寿司「ぼくが作る」と三才児 飯島 治子
放流のサイレンを呑み春一番 寺内 敏清
耳底に加太の潮騒桜貝 宮﨑美智子
■オーロラ俳句会・上野みのり選
近づけば一斉に聞ゆ汐まねき 赤星佐和子
深吉野の薪直売所春遅遅と 古梅かほる
ミラクルを起こしてくると受験生 柳内 路子
■一般投句
名刹の牡丹七色咲き揃う 駒井 正治
春うらら心ときめきみな笑う 中村 忠生
※1句会3作品までです。代表者の連絡先もお書きください。【宛先】〒640・8570ニュース和歌山編集部「投句」係
(ニュース和歌山2015年5月23日号掲載)