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 和歌山県出身の生物学者、南方熊楠が研究したことで知られる粘菌の観察会が6月20日(土)、岩出市根来のげんきの森で開かれる。主催するげんきの森倶楽部は「何気なく歩いている里山にこんな不思議な生き物が暮らしているという新鮮な驚きを体験してほしい」と話している。

 粘菌は、森の中をアメーバのように動きながら成長。子孫を残す時期にはキノコのような形になり、胞子を飛ばす。同倶楽部はげんきの森がオープンした2002年から年2回、キノコ観察会を開いており、その参加者から粘菌に関する質問や粘菌観察会の開催を希望する声が聞かれたことから今年、初めて企画した。

 当日午前10時開始。県立自然博物館学術研究員の山東英幸さんから粘菌はどんな生き物なのかの説明を聞いた後、森の中で探す。見つけた粘菌を午後から虫眼鏡や顕微鏡で観察する。

 山東さんは「粘菌は山の奥深くより、公園や畑、ハイキングコース、里山など身近な場所に見られます。6月は最も見つかりやすい時期。目で見るとカビのようですが、ルーペや顕微鏡で確認すると同じ背の高さで並んでいておもしろいですよ」と魅力を語る。

 小学生以上200円。弁当、水筒、袋持参。希望者は氏名、電話番号、年齢を同倶楽部(0736・61・7233FAX兼、forest-o@ares.eonet.ne.jp)。6月19日締め切りだが先着20人。

写真=粘菌の一種、ヒメカタホコリ

(ニュース和歌山2015年5月30日号掲載)