急増する外国人旅行者の満足度を高めようと、和歌山県はスマートフォンなどからインターネットに接続できる公衆無線LANの整備を進める「和歌山フリーWi—Fi(ワイファイ)大作戦」を始めた。国の地方創生交付金2億円で、市町村と民間の設置を補助。今年度中に県内で1000ヵ所を目指しており、6月30日(火)に補助制度の説明会を県民文化会館で開く。
観光庁の調査(2011年)によると、外国人旅行者が日本滞在中に困ったのは「公衆無線LAN環境」が36・7%と最多。県内の外国人宿泊客は昨年、30万人と過去最高を記録したが、県内での統一された無線LANスポットは21ヵ所と整備が遅れていた。
大作戦は、8月末までに紀三井寺公園や県立近代美術館など県の12施設と、今年度末までに市町村の施設、ホテルや飲食店、商店街など民間施設を含め、1000ヵ所で整備を一気に進める。
システムを統一することで、場所が変わるごとに旅行者がパスワードを入れる手間を省くほか、インターネットに接続すると県観光連盟のホームページに自動的につながるように設定。また、観光客の行動パターンや人気の観光地を利用履歴から把握し、観光施策に生かす。
県観光交流課は「商店街にも設置し、色んな所で楽しめるようにしたい。官民が連携しておもてなしに取り組んでいければ」と呼びかけている。
説明会は午後2時。先着80人。希望者は同課(073・441・2787)。
(ニュース和歌山2015年6月27日号掲載)