紀陽銀行の新頭取に和歌山市出身で前専務の松岡靖之氏(59、写真右)が就任した。7月2日の就任会見で、松岡頭取は「地方銀行を取り巻く環境は厳しい。過去の踏襲だけではなく、変化にスピーディーに対応した『進化経営』を実践し、地域活性化に貢献したい」と抱負を語った。
松岡頭取は関西大学商学部卒業後、1978年入行。白浜支店長や経営企画本部部長などを歴任し、2013年から専務を務めた。
同行は今年5月、創立120周年を迎え、4月には第4次中期経営計画をスタート。節目を迎え、新体制で更なる飛躍を目指す。和歌山、大阪を拠点に取引先のニーズを読み取り、長期的な関係を築く従来の営業を強化し、地域密着の経営を進める。現在、和歌山に67店、大阪に38店あるが、県内シェアを維持し、大阪で和歌山と同程度の支店配分を目指す。また、行政の地方創成戦略会議に参画し、創業支援や観光ファンドなどで、地方を積極的に支援する。
02年から13年間頭取を務めた片山博臣氏(68、同左)は会長に就任。片山会長は「新頭取は営業、経営企画といろいろな部門を経験している。柔軟性があり、経営計画の着実な実行を任せられる。紀陽銀行発展のため、サポートしていきたい」と話した。
(ニュース和歌山2015年7月11日号掲載)