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 〝日限(ひぎり)さん〟の愛称で親しまれる海南市鳥居の浄土寺で7月24日(金)午後5時~9時、日限万灯会が開かれる。夕刻の境内を約3000本のろうそくで飾る夏恒例の催し。昨年、修繕作業を終えた建物「大書院」を会場に、食べ物や飲み物を100円で提供する「百均食堂」を今回初めて実施する。

 約60段の石段を上がったところにある同寺。境内の大書院は1921年ごろに建てられ、46年の昭和南海地震の際には地域住民の避難所となった。40年ほど前から使われず、荒れ果てていたが、角豊光住職らが5年前から徐々に修復し、昨年夏に再建した。

 毎年約2000人でにぎわう万灯会は今年で8回目。初企画の百均食堂は、角住職が京都で僧侶の修行時代に知り合い、現在は滋賀県で焼き鳥店を経営する宮村正さんが大書院の復活を祝って企画した。カレーライス、焼きそば、フランクフルトを1皿100円で提供し、売上は寺に寄付する。

 大書院内には厨房(ちゅうぼう)を開設し、毎月2回程度、高台からの夕日を楽しんでもらおうと、「はくぼカフェ」と題して角住職が手作りのケーキと飲み物を出している。角住職は「ここを憩いの場にする一方で、将来的には災害時用の備蓄を行い、防災について考えてもらえる意識発揚の場となれば」と願っている。

 万灯会当日午後8時からは京都の若手僧侶たちによる「すすき念仏(踊り念仏)」がある。家内安全、交通安全などの祈願は1000円。同寺(073・482・0243)。

写真=3000本のろうそくやLEDで夏を彩る

(ニュース和歌山2015年7月22日号掲載)