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 朗読家、福山ひでみさんが指導する和歌山市のグループ「イーマ」(写真)が中心となり、8月23日(日)午後2時、同市西高松の県立図書館2階で「明日をつむぐ朗読会〜70年前のあの日々」を開く。福山さんは「今年は戦後70年の節目。身近に戦争の体験を聞くことが少ない学生や若い世代が戦争を追体験する機会になれば」と願う。

 朗読会は、戦争の悲惨さや平和を願う心を次世代に語り継ごうと、2013年から8月に実施。戦争を題材にした小説や詩、童話、手記などを複数のグループが読む。

 今回はイーマ、言の葉と紀の川市のさわらび、打田朗読クラブなどの40〜80代、34人が出演。6月に公開された映画『おかあさんの木』の原作や、満蒙開拓団の手記、童話『かわいそうなぞう』など10作品を送る。津軽三味線や鍵盤ハーモニカの演奏も。

 出演者で、戦争経験者は2人。12歳で終戦を迎えた海南市の大松敦子さんは3年連続の参加で、「戦時中は物がなく大変でした。それが今回読む石垣りんさんの詩『白いものが』に表現されています」。

 福山さんは「朗読会の後、戦争の話や取り上げた作品を詳しく知れるよう、図書館での開催にこだわりました。内容を忘れても、作品はまた出合うことができる。いつか高校の放送部員にも参加してもらい、一緒に読んでみたい」と描く。

 無料。3歳未満入場不可。福山朗読教室(073・423・6180)。

(ニュース和歌山2015年8月15日号掲載)