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 和歌山市出身のジャズピアニスト、出口誠さんが3枚目のアルバム『デュオローグ』を7月に発表した(写真)。4人の管楽器奏者とデュエットしたジャズのスタンダード12曲を収録。「現代のレコーディングの多くは、個別のブースに分かれたスタジオで録音し、後から編集する形ですが、今回は一発録りにこだわりました。生演奏の臨場感と緊張感を感じてもらえれば」と思いを込める。

 5歳でピアノを始めた出口さんは、大阪音楽大学在学中にプロデビュー。自ら率いる出口誠トリオで2005年に『ウィル』、10年に『ドント・ビー・アット・ア・ロス』と2枚のアルバムを発売した。現在は関東を拠点に活動し、和歌山市でも毎年、帰郷ライブを開く。

 今回のアルバム、タイトルの『デュオローグ』は〝2人で対話〟の意。ジャズは3人以上で演奏することが多い中、4人の管楽器奏者を招き、1人ずつと一発録りに挑んだ。「デュオのどちらかがミスをすると頭から録り直ししなければならない分、スリリングです。その緊張感が聴いていただいた方にしっかり伝わった感があります」と胸を張る。

 共演者のうち、フルートの井上信平さん、テナーサックスの右近茂さん、トロンボーンの池田雅明さんは帰郷ライブでもおなじみのメンバーだ。全国でのライブでは、観客からリクエストを募るが、「21年続けている和歌山ではスタンダードが多いですね」と出口さん。今作には『サマータイム』『ザ・ナイト・ハズ・ア・サウザンド・アイズ』などの定番曲が並ぶ。

 3000円。各CD店で注文できるほか、「出口誠」HPからも申し込める。

(ニュース和歌山2015年8月15日号掲載)